2024年8月21日

国税局調査部の移転価格税制に係る相談窓口の整備について

先日、国税局調査部の調査官と面談したところ、「調査課所管法人の皆様へ、移転価格税制に関する相談窓口をご利用ください」(0021012-113.pdf (nta.go.jp))という文書をいただきました。

この文書のポイントは、試行ということを前提としていますが、「①申告納税制度の下、国外関連取引に係る独立企業間価格を企業自ら算定し、適正な申告をする、②税務当局は、移転価格税制に係る一般的質疑及び個別取引等の相談を受け付ける、③特に、同時文書化対象の国外関連取引に係る具体的な相談を対象とし、移転価格税制の適用関係について当局の考え方や留意点を答える」というもので、これまでの一般的な税務相談だけではなく、個別具体的な相談にも答えるという、一歩進めた相談体制を各国税局調査(査察)部に敷いたものとなっています。

弊法人が対応している移転価格税制に関する税務調査案件において、調査官からローカルファイルの提出が求められています。ローカルファイルは、調査官から示された一定の期日までに提示又は提出をしなかった場合、推定課税及び同種の事業を営む者に対して質問検査を行うことができると税法に規定されていることから、適切に対応することが大切です。

国際税務、特に移転価格税制に関する書類を作成するには、数か月かかり、調査への備えは調査通知が来てからでは間に合わないことから、常日頃の対応が必要です。ご不明な点は弊法人へお気軽にご相談ください。

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メディア・書籍

フェアコンサルティンググループの執筆物をご紹介しております。

  • 月刊国際税務2024年1月号

    「国際税務の相談室★金融取引(移転価格税制)」
    タイトル:「独立企業間価格の算定に、金融ツールを用いることができるのか」

    定価: 年間購読のみ55,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2024.1
    著者: 萩谷忠
  • 月刊国際税務2023年5月号

    「国際税務の相談室★移転価格税制」
    タイトル:「研究開発を行っている、特許を保有している、という理由だけで、調査官から超過収益力があると指摘されています」

    定価: 年間購読料のみ55,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2023.5
    著者: 萩谷忠
  • 図説移転価格税制(Visual TP)

    本書は、移転価格税制の基礎から、独立企業間価格の算定方法、移転価格文書化、税務調査、事前確認制度、相互協議などの実務上の取扱いや留意点について、文章と図解でわかりやすく解説しています。移転価格税制の全体像を掴むのに最適な一冊です。

    定価: 6,600円
    出版社: 税務研究会出版局
    発行: 2022.11.1
    著者: 萩谷 忠 (監修), 伊藤 雄二 (監修), 税理士法人フェアコンサルティング (著)
  • 月刊国際税務2022年9月号

    「国際税務の相談室★金融取引(移転価格税制)」
    タイトル:「新移転価格事務運営要領での金銭消費貸借取引及び債務保証取引の独立企業間価格」

    定価: 年間購読のみ15,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2022.9
    著者: 萩谷忠
  • 月刊国際税務2022年1月号

    「国際税務の相談室★移転価格税制」
    タイトル:「東南アジアに所在する国外関連者との取引に係る事前確認(APA)申出は行うべきか」

    定価: 年間購読のみ15,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2022.1
    著者: 萩谷忠
  • 国際税務研究会

    「BEPS行動計画対応状況一覧表」
    「BEPS行動計画13対応状況一覧表」

    著者: 細田明(執筆・監修)
  • 月刊国際税務2021年5月号

    「国際税務の相談室★移転価格税制」
    タイトル:「自立した国外関連者との取引に係る独立企業間価格」

    定価: 年間購読のみ15,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2021.5
    著者: 萩谷忠
  • 月刊国際税務2020年9月号

    「国際税務の相談室★移転価格税制」
    タイトル:「国際税務の相談室★移転価格税制・・キャプティブ(再)保険取引と移転価格税制」

    定価: 年間購読のみ15,000円(税込)
    出版社: 税務研究会
    発行: 2020.9
    著者: 萩谷忠
  • もう悩まない!現地駐在者直伝! アジア進出企業の税務トラブルQ&A

    アジア諸国進出企業が直面する現地国での特有の税務トラブルを、現地で実際に解決に導いてきた著者らの活きた豊富なノウハウにより解決する実践的解説書。日本企業の進出数が多いアジア 10か国(中国、香港、台湾、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、 インド)について、「国別」に「Q&A」形式でわかりやすく解説する。

    定価: 4,000円(税別)
    出版社: 第一法規株式会社
    発行: 2018.03
    著者: 伊藤雄二、外園雅大
  • Q&A 移転価格 ドキュメンテーション 基礎知識と実務対応

    課税当局の動向、調査の着眼点を踏まえたピントのあった解説。文書化を行う上で必要な基礎知識から、最近のBEPSの動向までをわかりやすい切り口でカバー。

    定価: 3,000円(税別)
    出版社: 税務経理協会
    発行: 2015.10
    著者: 伊藤雄二、十河直彦
  • Q&A 移転価格の税務調査

    移転価格税制の基本知識から調査官の考え方、移転価格調査に対する適切な対応までQ&Aで丁寧に解説。「無形資産をめぐる国外関連取引」の増加に伴う問題点や「広告宣伝費用の負担関係」についての考え方等、現在の重要論点を整理。

    定価: 3,000円(税別)
    出版社: 税務経理協会
    発行: 2014.01
    著者: 伊藤雄二
  • 図説移転価格税制 – Visual TP(全訂第2版)

    移転価格について文字とビジュアルでわかりやすく解説。

    定価: 4,200円(税別)
    出版社: 税務研究会出版局
    発行: 2012.09
    著者: 伊藤雄二、萩谷忠
  • Q&A 移転価格税制のグレーゾーンと実務対応

    現状において最も課税リスクがあるポイントに斬りこむ!実務上の諸問題の中で、重要であるにもかかわらず明確な方向性が示されてこなかったものを取り上げ、独自の見解を示した先駆的解説書。

    定価: 2,800円(税別)
    出版社: 税務経理協会
    発行: 2012.03
    著者: 伊藤雄二、萩谷忠